僕の生い立ち⑮
糟谷祐子
2024年02月21日
2024.2.21
皆さま こんにちは!
さて、前回からの続きですが、
外資系企業の「日本ブリタニカ」に入社。
豊中寮(副社長宅)で支店長の座をかけて、
レース鳩を育成中!
イギリスの世界レース1位に向けて奮闘中!
※私の蛇足人生を反面教師で、
置き換えてお読みくだされば幸甚です。
イギリスのエディンバラで行われる
世界レースは年に1回。
血統、生育、状態などあらゆる角度から満を持した
最高の鳩から産まれたヒナをエディンバラへ送ります。
送られたヒナは、協会が若鳩になるまで、均質化された
環境で育ててくれます。
その後、ハトの帰巣本能を利用し、放鳩(ほうきゅう)
するのです。
↑レースの練習に使用する放鳩車(ほうきゅうしゃ)。
最高のヒナを得るためには最高の親鳩が必要です。
その親鳩を育てるため、各自自腹で中古トラック
などを買って業者に放鳩車を造ってもらいます。
僕がいた豊中寮でも、総額900万円(!?)かけ1台納車
され、定期的に琵琶湖畔~富山まで放鳩し最高の鳩を
見分けていました。
さて、エディンバラへ話を戻しまして
エディンバラから豊中寮までの直線距離は
約9,500キロ!
途中水を飲むなど休憩を含めると約10,000キロにも
及びます。
レース鳩はレース中、水は飲んでも食事はしません。
ヒナを20羽ほど出して、帰ってくるのは
0羽~2羽。
道中、ほとんどが猛禽類に襲われ、
中には帰るのをあきらめたり。
それだけ過酷なレースなのですね。
そして半年後にエディンバラにヒナを預けるには
その親鳩の産卵タイミングも重要になるわけです。
血統・飼育・体調管理などを全て手帳に書き留め
いよいよエディンバラの世界レースに向けて
準備が佳境に迫ります。
つづく・・・・