次世代へ受け継がれる家
片岡舞子
2023年08月19日
こんにちは。
不動産部の 片岡 です
家を見るのが好きなので、ついこの間も家族で住宅展示場へ行ってきたんですけど
展示場にある家は大手メーカーさんが手掛けているものが多く、
とにかく「耐震性」「耐久性」「性能」の良さに驚かされます。
そして最近よく耳にするのが『長期優良住宅』や『ZEH住宅』など、
環境に配慮した何世代にもわたって住み続けられる質の高い家のことです。
長期優良住宅とは→省エネルギー性能や耐震性など、高い品質基準を満たした住宅のこと。
ZEH住宅とは→「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略。一言でいうとエネルギーを自給自足する家のこと。
(窓や壁などの断熱性の向上や効率の高い設備によって省エネ性を高め、太陽光発電などでエネルギーを作り出すことで年間エネルギーを実質ゼロ以下にする住宅)
建築物省エネ法改正(2022年6月改正)により、2025年4月(予定)から全ての新築住宅に省エネ基準適合が義務付けられることになっており、国は省エネ基準適合住宅の普及を推進しています。
省エネ基準適合住宅とは→現行の省エネ性能基準を満たす住宅のこと。具体的には住宅性能表示制度における断熱等性能等級4以上、かつ一次エネルギー消費量等級4以上の住宅のこと。
では、このような質の高い家を建てるとどんなよいことがあるのかというと?
❶ 税金が減る!
【住宅ローン減税】
住宅ローンを借りて家を建てる人の税金を軽くしてくれる制度。
長期優良住宅やZEH水準省エネ住宅で建てるとローン残高の上限や控除額等で優遇されます。
※住宅ローン減税は毎年末のローン残高の0.7%相当が、その年収めた所得税や翌年の住民税から13年間にわたって戻ってくるそうです。でも2025年末までに住宅を購入し、入居を開始した場合にのみ適用なのでご注意を。
【投資型減税】
住宅ローン減税の対象外となる「自己資金のみで家を建てた人」の税金を軽くしてくれる制度で、長期優良住宅やZEH水準省エネ住宅を建てた場合、建築費を上乗せした分の10%相当額(最大65万円)を入居した年の所得税額から控除してもらえるそうです。
❷ 補助金がもらえる!
ZEH住宅を建てる人向けに国の補助金制度があり(2023年現在)、搭載する機器の仕様や性能により金額が異なるとのこと。
[ZEH補助金いくらもらえるの?]
①ZEHの要件を満たす住宅:55万円
②より高性能なZEH(ZEH+):100万円
③蓄電システム:①または②+最大20万円
※補助額は2023年度の予定額で、詳細は今後発表される予定。制度内容や補助金額は変更される場合があるとありました。
また、子育て世帯や若者夫婦世帯向けにこどもエコすまい支援事業があるのもうれしい。
こどもエコすまい支援事業は18歳未満の子のいる世帯、または夫婦のいずれかが39歳以下の世帯がZEHレベルの新築住宅を取得すると100万円の補助金がもらえるとのこと。
※こちらは予算上限に達した時点(遅くとも2023年12月31日)で受付を終了するんだそう。
❸ 資産価値が上がる
長期優良住宅は、省エネルギー性能の向上や、地震に対する耐性、バリアフリーなど、さまざまな面でより高い品質基準を満たしており、将来の住宅需要と住宅の付加価値も高まる可能性があります。
❹ メンテナンス費用が抑えられる
当然といえば当然ですが、さまざまな設備や外壁、屋根のメンテナンスなど質の良い家を建てるのと、そうではない家を建てるのとでは、その後にかかるメンテナンス費用、またメンテナンスが必要になる時期に大きな違いが出てきますよね。
❺ 地球にやさしい
エネルギー効率の高い家は地球環境への貢献はもちろん、生活コストの削減にもなり、サステナビリティが重要視されている今、エネルギー効率の高い住宅を選ぶことは持続可能な社会を実現するためにも大切ですね!
これまで住宅は新築志向が主流で長くもつように造られておらず、一般的な木造住宅は22年で資産価値がなくなると言われており、使い捨て住宅なんていう言葉まで聞くと悲しくなってしまったりしていたのですが、『造っては壊す』から『長く大切に使う』という流れになってきているのは喜ばしいことです。
昔の古民家のように、手入れをしながら子どもや孫の代まで受け継いでいく長持ちする家を建てる文化が戻ったら、と願うばかりです